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ある少数者のために制度を整えると、別の少数者(マイノリティー)にしわ寄せがくるという。LGBT当事者や支援者にとっても、看過出来ない問題であろう。そこで、今回は異なる分野の少数者との共存方法について考えてみたい。

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専門家の見解

「(パートナーシップ条例という)優れた条例を作った渋谷区は、同時に「宮下公園」から「野宿者排除」を企てた」。安保法案を巡る学生デモ団体「SEALs」と共著を上梓するなど、リベラル系の論客として著名な作家・高橋源一郎氏は、渋谷区の取り組みについて、こう指摘した(引用先:朝日新聞2015/10/29 19面)。

特定の少数者の制度導入に力を入れた結果、別の少数者の支援をないがしろにしていると捉えられても仕方がない事例と言える。

このように、LGBT支援を強化する一方で、別の少数者にしわ寄せが来ることが起こっている。

筆者が懸念しているのは、 理論経済学(ゲーム理論)の権威である東京大学教授の松井彰彦氏が指摘する通り、〈ある少数者の制度を整えると、他の少数者がそれを批判することもある〉(前掲)ということである。

例えば、宮崎県都城市で、女性の地位向上のために腐心してきた宮崎県議員の内村仁子(よしこ)氏は、
2003年12月に同市で採決された条約の中で、尊重されるべき対象を同性愛者としたことについて批判。

条約の中で、同性愛者の尊重を明文化したことについて、自身が頑張ってきたこと(女性の地位向上)と比較して、〈棚からぼた餅じゃなくて、自分で勝ち取る努力をしないと〉(引用元:朝日新聞デジタル 2015/4/30 )と言及、〈やっぱり、同性愛は遊びとしか考えられません〉と手厳しい意見を提示している。

このような「あちらを立てればこちらが立たず」の少数者の支援状況を改善し、他の少数者に対する非難を止めるために必要な策はあるのだろうか。

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