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同性愛婚に関する法整備や国民感情などについて、アイドルグループ「AKB48」のメンバーと、憲法学者の木村草太氏が、朝日新聞朝刊(2016年1月18日付)の中で、議論していたので紹介したい。

【1】「世論」を変える必要がある
木村氏は、同性愛婚を根付かせるうえで、立法・行政・司法の3点の連携が重要と説明。一方で、世間に同性愛婚に関する理解を求める必要もあると指摘している。具体的には、下記のように述べている。(加藤・向井地氏は、AKB48のメンバー)

木村 そうです。立法府が同性婚を認める法律をつくれば、行政の窓口も婚姻届を受理するようになる。結婚した同性愛者が相続でもめても、司法府が裁判をしてくれる。フルスペックの契約ができるようになれば、問題は一つ解決しますね。でも「世間体」の問題はどうでしょう。法律だけで、解決しますか。

加藤 しないですね。結婚したからといって、世間体とは別問題だから。

木村 では、世間体の問題を解消していくためには、どんな仕組みを使えばいいと思いますか。

向井地 同性愛に対して国民の理解を広める。こういう人たちもいるんだよ、と伝えることから始める。

木村 PRも必要ということですね。(前掲)

筆者も、この意見が重要と思う。そのため、官民協働で、LGBT支援の啓蒙活動を加速化させる必要があると考える。

【2】法律の8割近くを作る「内閣」を動かす

木村氏は、法律の8割近くは、「内閣」が取りまとめた法案を基に作られていると紹介。そのため、内閣が同性婚に対して問題意識を持っていなければ、国会に法案が提出されないため、同性婚を認める法律ができにくくなってしまうと指摘している(以下引用)。

木村 実際にできる法律の8割近くは、ほかのところが取りまとめた法案です。どこだと思いますか。

向井地 政党かな?

木村 実は、内閣なんです。つまり内閣は、できた法律を執行する
だけではなく、立法の前段階で法案をつくるという
仕事も担っている。

木村 国会議員の主な仕事は、その法案を審議し議決することです。
例えば、同性婚を認める法律の成立を望む人がいたとしても、
内閣が問題意識を持ってくれなければ、
なかなか国会に法案が提出されてこない。
法案として提出されなかったら、どうなるでしょう。

3人 同性婚を認める法律はできない。

木村 そうなりますね。内閣の仕事ぶり次第で、実は国会の前段階の作業が
コントロールされてしまう。
ですから、内閣は非常に大事な仕事をしているわけです。(前掲)

筆者は、LGBT当事者に対する法整備のための団体である「LGBT法連合会」のメンバーに取材したことがある。このような団体の成果が実を結ぶことを願ってやまない。

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