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G7で唯一同性婚を認めない日本

首相秘書官だった荒井勝喜氏による性的少数者への差別発言を受け、支援団体「LGBT法連合会」などが厚生労働省で記者会見し、当事者への差別禁止や同性婚を認める規定などを盛り込んだ法整備に早急に取り組むよう政府に訴えた。

連合会の神谷悠一事務局長は「先進7カ国の中で法制度が整備されていないのは日本だけ。制度がなければ、就職に困ったり、いじめを受けるのではと思ったりしている当事者が救済されることはない」と強調し、今年5月開催の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)までに法整備を実現することを求めた。

2021年、東京五輪開催に先立ち、超党派議連がLGBTQなどへの「理解増進法案」をまとめたが、自民党が了承せず、国会提出に至らなかった。

今回のサミットにて議長国を務める日本だが、同性婚と夫婦別姓を法的に認めず、LGBTQなどへの差別禁止法も制定していないのは7カ国中1カ国、日本だけだ。

岸田政権は昨年8月の人事で、性的少数者への差別的発言が目立っていた杉田水脈氏を総務政務官に起用し、その後の批判の高まりを受け、同12月になってようやく更迭した。

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取り残される日本

与野党からは「LGBTの平等法や差別解消法を政府の責任で今国会に提出することを求める」と法制化を訴える意見が相次いでいる。

それでも、松野博一官房長官は衆院予算委で「議員立法として議論がある。国会の動きをしっかり注視したい」と述べると現時点では明言を控えている。

自民党の茂木敏充幹事長は記者会見で「提出に向けた準備を進めたい」と語ったが、党内には「法律のみならず周囲の理解があってこそ包摂的な社会ができる」と慎重派の意見が根強い。

現状のままでは、日本は性的少数者の人権を顧みない国として世界中から批判されるだろう。

法律がない状況を放置し、差別を容認する国が迫る5月のサミットにて議長国を担うのはふさわしいとは到底言えない。


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