「ナショナル・カミングアウト・デー」をご存知ですか?
「ナショナル・カミングアウト・デー」は、1988年にアメリカの心理学者やLGBT活動家らにより制定されたセクシャル・オリエンテーション(性的指向)をカミングアウトしたLGBTの人々を祝う記念日です。
この記念日に際して、日頃からアートを通じて、LGBTについて考える取り組みを実施している中村キース・ヘリング美術館では、2017年10月1日から31日まで「ナショナル・カミングアウト・デー」に関連したさまざまなイベントが開催されます。
イベント期間中は、ストレートの方がLGBTへのサポートを宣言するさまざまな取り組みも行われます。
世界で行われているLGBTを祝うイベント
「ナショナル・カミングアウト・デー」は、医療、環境や倫理などについての重要な主張を啓発する記念日のひとつで、1988年10月11日にアメリカで制定されました。
それから29年、日本ではまだあまり浸透していませんが、アメリカをはじめオーストラリアやカナダなど数多くの国々でもLGBTをサポートするイベントが開催されています。実際に、私が留学していたカナダのバンクーバーでもパレードが行われていました。
アートを通じてLGBTをサポート!
カミングアウトをすることによって、自分の本来の姿を隠さずストレスフリーな生活ができるようになる反面、人間関係が壊れたり、ハラスメントや差別などのリスクもあり、家族、友人や同僚など数多くの人々の理解が必要です。
今回のイベントでは、アメリカの人権団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」(HRC:Human Rights Campaign)が発行している「サポーターとしてのカミングアウト」のしおりを使用し、LGBTをサポートする方法も紹介します。LGBTの方のカミングアウトはもちろんのこと、ストレートの方たちにもアライ(サポーター)として宣言することができます。
生前のキース・ヘリングが、人々の平等やマイノリティに対しての差別撲滅をアートを通して訴えたように、「OUT IN JAPAN」をはじめ、これまでにもLGBTをサポートするイベントを数多く開催してきた中村キース・ヘリング美術館ならではの試みですね。
参考:Resource Guide to Coming Out
(カミングアウトのためのリソースガイド)
BY Human Rights Campaign
http://www.hrc.org/resources/resource-guide-to-coming-out
instagramと連動したカミングアウトイベントも!
期間中は、instagramを使ったLGBTコミュニティーへのサポートを宣言するイベントも行われます。
美術館内にあるポップショップ・カフェで、「I SUPPOT YOU(あなたをサポートするよ!)」と書いたプラカードを持ちハッシュタグ「#nationalcomingoutday」をつけてinstagramに投稿すれば、ナショナル・カミングアウト・デーの缶バッジがもらえます。
また、現在開催中のアート展「パトリシア・フィールド アート・コレクション:パトリシア・フィールドの世界」とコラボレーションさせたサウンドインスタレーションも期間中に開催されます。
ちなみに、パトリシア・フィールドは、映画「プラダを来た悪魔」や「セックス・アンド・ザ・シティ」などで知られる世界的なスタイリストで、アート展が行われるのは世界初のこと。
平等であるということを当たり前にするためにも
LGBTの方が、ストレートの友人に自分のことをカミングアウトするのはなかなか勇気がいることだと思います。それであるならば、ストレートの私たちがカミングアウトしやすい環境つくりをしてみるのもいいのではないでしょうか。
日頃からLGBTの活動に興味がある方、ナショナル・カミングアウト・デーをきっかけに、LGBTへのサポートをカミングアウトしてみませんか?
イベントの詳細
「ナショナル・カミングアウト・デー」
開催期間:2017年10月1日から31日まで
場所:中村キース・ヘリング美術館
住所:山梨県北杜市 小淵沢町10249-7
開館時間:9時〜17時まで
休館日:会期中無休
参加費:無料(別途入館料が必要)
入館料:
一般 1,000円
シニア 900円
障がい者 800円
大学生 700円
13〜18歳 500円
電話:0551-36-8712