【ニュース】タレント「ミッツ・マングローブ」氏の苦悩

同性愛者を公言するタレントのミッツ・マングローブ氏が、読売新聞のインタビューに応えていたので、紹介したい。

ミッツ氏は、「『男性が好きになった時期はいつか?』との質問に辟易していると聞いているが」との質問に対して、下記の回答をした。

そういう時、相手が男性なら、『じゃあ、あなたは何歳から女性が好きなんですか』って聞き返すの。たいてい相手は黙っちゃうんだけど、どこか腑ふに落ちない顔をしている(読売新聞朝刊 2016/1/10)

筆者自身も、同じことを聞き返されたら、当惑してしまうと正直思うし、その理由を明確に説明できないのが正直なところだ。

また、ミッツ氏は、『普通の男子』への憧れが今もあるという。

「子どもの頃からずっとある。『なんで普通でいられないんだろう』って。親からも、『普通に勉強して普通に社会に出なさい』って言われて育ったし。だから、苛立いらだちの塊なのよ」(前掲)

「普通でいられないこと」に対して、ミッツ氏の苦悩が垣間見えた。

一方で、このインタビューの中で、ミッツ氏は、世間の常識(異性愛者が一般的という認識)があるからこそ、「同性愛者というキャラ」で食べていけるとの意見を述べている。

この「普通でいられないこと」と、「同性愛というキャラで食べていけること」という2つの事実を認識して生きているミッツ氏は、とても強い心を持っていると思う。

サム: LGBTのアライ(支援者)として、Flag編集部で記事執筆。前職において、様々な分野の企業・個人プロフェッショナルの広報業務(メディア露出)を支援。その経験を活かし、LGBTというテーマを、政治、経済、国際情勢、人文科学などの様々な切り口で考察、広報していきたいと考え、日々奮闘中。