東京都世田谷区の保坂展人区長は18日の区議会にて、ゲイカップルやレズビアンカップルなど同性カップルの住民票の続柄欄に、異性間の事実婚世帯と同様に「夫(未届)」「妻(未届)」と記す取り組みを11月から始める方針だと明らかにした。
これまで同性カップルの場合、住民票の続柄欄には「縁故者」と記載していた。
今年5月に長崎県大村市が始め、同様の表記は栃木県鹿沼市や神奈川県横須賀市、香川県三豊市など各地に広がっている。
このように関東地方でも認める市町があるが、都内では世田谷区が初めてとみられる。
人口92万人の世田谷区は、この運用をする最大規模の自治体になる。
保坂区長は、先行自治体の取り組みも踏まえ、同様の検討をしている近隣の中野区などと意見交換してきたと説明。
92万人の人口を抱え、パートナーシップ宣誓制度を実施してきた世田谷区による導入は「意義深い」とし、「11月の段階で取り扱いを開始できるよう準備を進めている」と述べた。
「夫(未届)」や「妻(未届)」といった続柄は、健康保険の扶養家族となるなどの社会保障制度で法律上の夫婦と同じ取り扱いを受ける、事実婚の夫婦に適用されているものである。
そのため、今回の対応で、表記は同じになりますが、同じ取り扱いを受けることはできませんが、当事者からは「家族としてのつながりを感じられる」などと評価する声が上がっている。
現在、同じ東京都内では、杉並区も同制度の導入の検討が進めており、各地域での普及の動きが見られている。