ガブリエル・アタル新首相の任命
フランスのマクロン大統領は、9日、辞任したボルヌ首相の後任として、国民教育相を務めてきたガブリエル・アタル氏を新しい首相に任命した。
アタル氏は現34歳で、歴代最年少の首相となり、支持率低迷が続く政権をどこまで刷新できるか注目されている。
アタル氏は、マクロン大統領が率いる中道政党から28歳で国会議員に当選し、政府報道官などを経て、2023年に国民教育相に抜擢された。
その後、アタル氏は「マクロン派の希望の星」として注目されてきた。
同性愛者、ゲイであると公表
現在のフランス第5共和制の首相としてアタル氏は最年少の首相であり、同性愛者、ゲイであることを公表している初めての首相でもある。
アタル新首相は9日の演説で「この任命は、若者への信頼の象徴だ。」と述べ、早急に組閣作業にあたる考えを示した。
2期目のマクロン大統領は、辞任したボルヌ首相のもとで年金制度改革などを進めてきたが、議会でも多数派を握れず政権運営が難航し、求心力低下が指摘されている。
マクロン大統領としては、今年、ヨーロッパ議会選挙や、パリオリンピック・パラリンピックも控えるため、国民から支持されているアタル氏を起用し、立て直しを図る考えである。
今後、支持率低迷が続く政権が、どのように変化していくか注目されている。