4月より、全国各地にてゲイやレズビアンなど同性カップルに関わる同性パートナーシップ証明制度開始および改正された。
【東京都】都内5区市にて同性パートナーシップ連携協定等を締結
4月1日より、東京都墨田区、町田市、日野市にて、3月15日より、調布市にてパートナーシップ制度がスタートした。
調布市の担当者は、「基礎自治体として当事者に寄り添って生活上の不便を改善し、多様性や人権尊重の姿勢を示す狙いもある」と説明。
本制度導入を機に、市職員がパートナーシップを宣誓した場合、育休制度などを使えるよう市の条例も併せて改正された。
また、4月1日より、杉並区にて、性の多様性尊重条例が施行された。
東京都は、今回新たにパートナーシップ連携協定等を締結したこの5区市と、多様な性への理解を深めて、ゲイやレズビアンなどセクシャルマイノリティが暮らしやすい環境づくりにつなげるため、連携に係る協定及び覚書を締結した。
これにより、制度利用者の利便性の向上や多様な性に関する都民の理解推進へ繋がり、5区市が発行するパートナーシップ証明書等の活用が可能となる。
【茨城県】メール・郵送手続きへと改正
2019年、茨城県では全国の都道府県として初めて「パートナーシップ宣誓制度」を導入し、4月1日よりパートナーシップ制度に関わる手続きを、メールや郵送のみで完結できるよう制度改正が行われた。
前制度までは、宣誓時およびパートナーシップ証明書の交付時の計2回、県庁を訪れる必要があったが、今回の制度改正により宣誓に必要な一連の手続きをメールや郵送のみで完結できるようになった。
県福祉政策課によると、県内の当事者団体から来庁による手続きが「アウティング」につながりかねないと懸念する声が寄せられて、「身体的な理由で県庁に来られない人なども含め、さらに利用しやすい制度になれば」と、制度改正が行われた。
【香川県】全17市町にて制度コンプリート
4月1日、直島町にて「パートナーシップ宣誓制度」が導入されたことによって、県内の全17市町で制度が導入された。
県内全自治体での導入は香川県が全国初であり、この快挙に続き、他都道府県にて全自治体が導入される期待が高まる。
三豊町在住の田中昭全さんと川田有希さんのカップルが「結婚の自由をすべての人に」訴訟の原告となり、メディアにも出演するなどして活躍してきた。
このように様々な方の活動の積み重ねが、香川県の全市町での導入という偉業に繋がったと言えるだろう。
同性婚が導入されていない日本において、パートナーシップの導入および拡大は、ゲイやレズビアンなど同性カップルたちの同性婚への追い風となる。
制度の導入により保障や権利が普及するのであれば、導入しない選択はないだろう。