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7月24日、ハンガリーの首都ブダペストで気温30度を超える中、LGBTの権利拡大を求める「プライドマーチ」が開かれた。
参加者数は過去最多となる約3万人。
ドナウ川にかかる自由橋など街の中心部を練り歩いた。

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ハンガリーで、政府の方針で制限されたLGBT(性的少数者)の権利の拡大を求める若者の活動が活発になっている。

新型コロナウイルス感染が収まらない中で、同国は2022年には総選挙を控えることから、反発する若者の声は、民主主義や法の支配を軽視するとの批判を浴びがちな同国の政治を大きく変える可能性も秘める。

中東欧のLGBT事情

ハンガリーのプライドマーチは1989年のベルリンの壁崩壊後、社会の変革期でLGBT運動の機運がじわりと高まっていたころの1997年に始まった。
2007年には参加者への暴力事件も発生したが、継続的に開催されてきた。
多くても2万人前後だった参加者が今回、一気に増えたのは理由がある。

6月15日、ハンガリーで「反LGBTQ法案」という驚くべき法案が可決された。これは18歳未満の児童に対して、学校教育で同性愛や性転換などのトピックを話題にすることや、メディアがそれらのコンテンツを配信することを規制するというもの。

ハンガリーでは、昨年からオルバーン首相率いる右翼政権による、同性カップルの権利を制限する法案が相次いでいる。

2020年5月には性別を法的に変更することが禁止となり、さらに、憲法上の新たな家族の定義として、「母親は女性で父親は男性」と書き改められた。

ハンガリーでは元々同性婚が禁止されているものの、昨年までは異性カップルと同様に、同性カップルも養子を迎えることが許されていた。しかし、昨年12月中旬、ハンガリー議会は、同性カップルの養子縁組を固く禁じる法案を可決した。

これに対し、性的少数派の人々や人権擁護団体を始め、世界中から非難の声が殺到。

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一方で、オルバーン首相が率いる与党は、あくまでも小児性愛対策や未成年の保護が目的であると主張。これまでにも、オルバーン首相の指針は、欧州連合(EU)諸国から反発を受けていた。

ただ、ハンガリーなど中東欧ではLGBTに否定的な声が多いのは事実だ。
米調査機関ピュー・リサーチ・センターの2019年の調査によると、「同性愛は社会に受けいれられるべきだ」と回答した人はフランスやドイツは86%に達した一方、ハンガリーやポーランドは4割台にとどまる。

これは歴史や宗教が密接に関係している。
中東欧は同性愛が犯罪行為とされてきた旧ソ連の影響が色濃く残るほか、結婚は男女間の結びつきとする敬虔(けいけん)なカトリック信者は多い。

社会構造の変化も要因の一つだ。賃金が高い西欧に若者は流れ、中東欧は人口減や高齢化に直面している。

急速な民主化の流れで経済格差などのひずみが生まれ、特に地方では西洋への懐疑心が強い人も多い。

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法律について

法は本来、人々がより過ごしやすくなるように願って定められるのではないだろうか。

ハンガリーの禁止法で言うと、人々の権利や思想を制限し、過ごしにくくなっているように感じる。

どの国にも背景があり、排他的な心情になり得ることもあるが、それを国の法で行うのは生きたくても生きられない世の中になってしまう。

日本でも、同性婚や選択的夫婦別姓が可決され、結婚制度が見直され、「文化だから」「昔からこうだから」「国の決まりでそうだから」という理由で生きにくい社会が今の時代で終わるよう、一人一人が考え方を変える機会であると思う。

 

参考記事:

・CNN
https://www.cnn.co.jp/world/35174299.html

・日本経済新聞
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20210929&ng=DGKKZO76150140Z20C21A9EAC000

・ELLE girl
https://www.ellegirl.jp/wellness/love/a36858422/hungarys-anti-lgbtq-law-21-0628/


排他的な世界が終わりますように。

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