今後、LGBT(性的少数者)というテーマに、日本の女子大がこれまで以上に関わってくるかもしれない。
米国の女子大が、トランスジェンダーの入学受け入れを決定。その流れが日本の女子大に起こるかもしれないからだ(一般的に、アメリカで起こったことは、日本でも起こる可能性が高い)。
日本経済新聞朝刊(2016年4月10日)によると、前述の米国の女子大の在学生も、おおむね前向きなようである。
筆者個人も、女子大の学生は、リベラルな人たちが多い印象であるため、女子大からLGBT支援の新しい潮流が生まれることを期待している。
一方、現実的には、日本の大学自体は、LGBTに対する配慮が欠けているという。
北九州市立大は2015年度、性同一性障害の学生の要望を受け「心の性」に沿って学生証などで通称名が使える制度を開始。
ただ同大学の河嶋静代教授が14年に実施した241大学へのアンケートでは半数が「LGBTの学生から相談を受けた」と答えたが、健康診断やトイレの使用などで「配慮をしている」大学は26%にとどまった。
また、LGBTに詳しい川村学園女子大の内海崎貴子教授は「心と体の性が一致しない男性の入学を認めた女子大はないのでは」と話す。(前掲)
また、トランスジェンダーの受け入れ認めた米国の女子大では、宗教上、性的少数者を認められない学生の要望で部屋を別々にするなど、対応をしているという。
このように、受け入れ体制の構築が急務となるが、日本の女子大において、トランスジェンダーの受け入れに初めて手を挙げるところは、どこであろうか。
きっと、今日も、各大学内で議論が進んでいるのであろう。