TEDの素晴らしいプレゼンを紹介します。
2012年の「TEDxGrandRapids」で行われたLZグランダーソン氏のスピーチです。
「ゲイのライフスタイルは深刻な脅威だ」と言った政治家さえいます。社会にとってはテロよりも大きな脅威だと言うのです。 恐ろしいですね。だって僕はゲイですから自分が文明を破壊してしまうんじゃないかと思ったんです。いったいゲイのライフスタイルって何なのか? そんなに恐ろしいものなら今すぐに止めなければ! (笑)
昨年、日本でも政治家の不適切発言が大きく取り上げられました。そのようなムードの中、彼はとてもユーモアに溢れた表現で社会の大げさな取り上げ方に意見しています。
僕はコーヒーを飲みます。僕ひとりが飲むだけではなく、他のゲイの人たちも飲みます。(通勤時に)渋滞にはまります。非常に有害な渋滞です。空港で列に並ぶこともあります。掃除もします。15歳の息子がいますので、僕は1日中料理に追われています。何て有害なライフスタイルでしょう!
「有害なゲイのライフスタイル」と言われていますが、やっていることは異性愛者の方と全く同じこと。朝にコーヒーを飲み、通勤時に渋滞にはまり、空港で並ぶ。家に帰ったら掃除、料理などの家事をこなし、パートナーと合流。文明を破壊するために割いている時間はありません。
この話は、何度も何度もアメリカの歴史の中で繰り返されています。アメリカの歴史には、黒人に平等な権利が認められない時代がありました。女性に平等な権利が与えられず、投票できない時代がありました。アメリカ障害者法ができる前は、雇用主が障害者を解雇することができました。我々はこんな事をずっと繰り返しています。
世の中というのは発展しながらも、同じところを行ったり来たりする。黒人の権利、女性の権利、障害者の権利、LGBTの権利。権利と言っても、当たり前のことができるようにすることだけのこと。特別有利になるような仕組みを求めているわけではありません。不当に解雇されない、住居を追い出されない、パートナーに財産を残せるなど、普通のことをできるようにするだけです。
スピーチでは終始ユーモラスにLGBTの話が語られています。
ぜひ動画を最初から見て欲しい。