LGBTの僕が就活をしてみて感じた4つのこと。

とうとう僕にも就活の時期が来た。 この時までずっと悩んでいたことがある。

”就活でカミングアウトするかどうか”

(ちなみに僕は就活の時まで一切〈誰にも〉カミングアウトしてこなかった。)

しかし以前から自分の中で就職は一つの区切りだという認識はあった。 なぜなら就活は「これから残りの人生をどういうスタンスで過ごすのか」 ということの最初の一歩になるからである。

そして就活を終えた今、改めて感じたことを書いてみる。これから就活を迎えるLGBTの人たちの参考になれば嬉しい。

出典:pakutaso.com

01.そのことを言わないと本音で話してない感が出る

僕はもともとは面接ではカミングアウトしないスタンスで就活を進めていた。 別に言わなくても話すことは沢山あったし、入社後理解のある人だけに話せばいいと思っていたから。

しかし実際面接を数回してみると、面接がどうもうまくいかない。 何社目かの面接のフィードバックをもらった時、その答えが分かった。

「なんというか…面接の時、本音を言ってない感じがしたんだよね…」 面接官からの率直な感想を聞き、「やっぱり言うべきだな」と気付かされた。 というのも、あえてその話はしないようにしていたのだが、 そもそも僕が就活で求めていたものは「自分を偽らずに仕事ができる場所」だったし、 それを言わずして志望理由もへったくれもなかったからだ。

カミングアウトをしない生活をずっと送っていたので、仮面を被ることには割と慣れた状態だった。 しかしその中で無意識のうちに「本音で話さない」クセがついていてしまったのかも。 自分のことを隠して就活を進めるのはとても辛いものだとわかった。

02.言っても面接官は意外と驚かない

意外にもフレンドリーな企業は多い。雰囲気で話せそうな人には話してみるのもあり。

「思い切って本音を話してみよう」と方向転換し、面接の際に話してみることに。 すると意外なことに、 僕が想像していた以上に担当者の方は冷静で特別驚く人は少なかった。

「LGBT」という単語だけでわかってくれる人は少なかったものの 「レズビアンとかゲイとか…」と話し始めると、「あ〜!」と理解を示してくれる人がほとんど。

僕はそれを言うことで相手に変な印象を与えてしまえことが嫌だと思っていた。 そして自分が傷つことを恐れていた。 しかし実際はそんなことは全くなかった。

逆により親身に話を聞いてくれる方が多かったように思う。こんなにフレンドリーなら最初から話すべきだったと思ったくらいに意外だった。 「この人は大丈夫そう!」という人には思い切って話してみるのは全然アリだと思う。

03.受け入れてもらえらような感覚がやけに嬉しい

こちらがLGBTであることを話すと、やっぱり向こうは慣れていないような対応をする。

しかし慣れていないながらも「私たちは歓迎しますよ。相談に乗りますよ。」 というような返答をしてくれた時はすごく嬉しかったのを覚えている。

多分伝え方が分からなかっただけで、気持ちはこちらに十分伝わっていた。 話してよかったと思うのと同時に 「ここならやっていけるかな」というイメージがなんとなく湧いたもの事実。

人事の人は今までにいろいろな人を見ているし、一定の理解があるのかもしれない。 僕は今までカミングアウト自体してこなかったが、今回話してみて本当に良かったと思う。 最初は言葉に詰まってしまい、言い出しにくいこともあった。 けれどそれ以上に「相手が理解してくれるとこんなにも気分が楽なのか!」という経験ができたことが良かった。
言っても面接官は意外と驚かない。

04.やりたいことがハッキリ言えた

自分の一番大事なアイデンティティを隠して、 自分の目標とか将来の働き方を語ることはやっぱりできない。

いちばん悩んできたところでもあるし、 様々な考え方の根本にも自分がLGBTであるということが紐付いているのは明確な事実。

だからこそ自分がLGBTであるということが話せれば、 自分の考えていることや意見を等身大のままハッキリ言うことがでる。

自分がどういう人間かを明かさずに、「これをやりたい」と言っても説得力は得られない。 勇気を持って話してみると、案外なんともないものだと分かった。

まとめ

今回僕が伝えたかったことは、 「意外と面接でカミングアウトしても大丈夫っぽいぞ」ということ。

以前は、人事が変な人で「うちにゲイが面接に来たぞ!」なんて思われたらどうしようと いろいろ考えていたが、そんなに心配することではなかったようだ。 前述の通り、人事の方には一定の理解があるように感じたこともあるし。

また僕はベンチャー企業を中心に見ていたので、それも相性が良かったのかもしれない。 大企業での面接は経験していないけれど、理解してもらえる確率はベンチャーに比べると圧倒的に低そうなイメージがある。 それは年齢層が高くなるにつれて、理解できない方も増えるのは事実だから。 だからこそ就活を控えている人は、あえてベンチャー企業を何社か見てみるといいかもしれない。

もしカミングアウトして傷つくことがあっても、それは相性が悪かっただけ。 大切なことは入社前にその相性に気づけるかどうかということ。 その相性に気づけたなら、あなたにとっては成功になる。

「求めよ、さらば与えられん」ではないが、自分の理想を常に意識しておくことが大切だ。 そうすればいずれ、そのような環境は必ず見つかる。 話すことは勇気がいることだが、一回試してみてはいかが?

one: LGBTの当事者としてFlag編集部に携わる。LGBTの人生・キャリアに関連した記事を中心に執筆。ご意見・ご連絡はこちらまで:info@rainbowflag.jp