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LGBTをめぐる企業の制度や自治体の動きが活発化する中で、「同性婚」と「結婚」の溝が指摘されている。

自治体の公的書類や企業の取り組みなどには、法的拘束力はない。また、保険金の受け取りの際、同性のパートナーは法定相続人とは認められないため、税制上の優遇は受けられない。つまり、「同性婚」は「結婚」と同様の社会的待遇を受けられないということになる。日テレNEWS242016/03/22)

「同性婚」にも「結婚」と同じ権利を与えようとすると、これは新しい法律が必要になってくる。自治体の「パートナーシップ証明書」では法的拘束力はなく、異性間での「結婚」で得られるような優遇処置やその他の権利を得ることは出来ない。

逆に、「同性婚」が法的に「婚姻」と認められることになれば、下記のような権利が具体的に認められることになる。

法的な権利・社会保障給付
パートナーと実子の共同親権を持てる
パートナーと養子の共同親権を持てる
パートナーの遺産を相続できる
パートナーが死亡した際に遺族年金がもらえる
パートナーが死亡した際に公的年金の死亡一時金がもらえる
医療保険の被扶養者になれる
労災補償の遺族補償・遺族給付がもらえる
所得税の配偶者控除・配偶者特別控除が受けられる
相続税の配偶者控除が受けられる
医療費控除のための医療費合算ができる
パートナーの介護のための介護休業を取得できる
パートナーが死亡した際に(健康保険による)埋葬料がもらえる
パートナーが外国人の場合、日本への帰化ができる
パートナーが外国人の場合、「日本人の配偶者等」「家族滞在」在留資格による入国ができる
パートナーから暴力を受けた際、DV法上の保護が受けられる
離婚時の慰藉料請求ができる
離婚時の財産分与請求ができる
離婚時の年金分割ができる
公営住宅に2人で入居できる

民間企業などのサービス
民間生命保険の死亡保険金受取人になれる
パートナーの葬儀に参列できる
入院中のパートナーに「親族」として面会できる
パートナーに対する医療行為に「同意」できる
企業の慶弔休暇、慶弔見舞金、扶養手当・家族手当を利用できる
自動車保険の「運転者家族限定特約」を利用できる
携帯電話の「家族割引」を利用できる
クレジットカードの「家族カード」を利用できる
航空会社のマイレージ「家族サービス」を利用できる
映画の夫婦割引を利用できる
交通機関の「夫婦割引」「家族割引」等を利用できる

EMA日本(同性婚Q&A)より

これらの権利や保障は、同性カップルには認められていない。同性カップル間の「パートナーシップ」と異性間の「婚姻」の溝は深い。

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