レインボーアライアンス沖縄(LGBTとアライ〈LGBTに理解がある人〉で構成される非営利団体)が発表した調査のデータによると、沖縄県ではLGBTに対してかなり理解が広まりつつあることが分かった。
同性カップルの公的保障への見解は「婚姻制度を適用すべき」と「結婚の代替となるパートナー制度をつくるべきだ」のいずれかか両方選んだ議員が77・3%を占め、同性パートナーシップへの理解者が増えつつある現状が浮き彫りになった。同性カップルを結婚相当の関係と認める「パートナーシップ証明書」の交付に関して「実現のために動いてもいい」(34・5%)、「進める人がいたら支持したい」(44・5%)の回答があり、合わせて約8割が肯定的な回答を寄せた。(琉球新報2016/03/18)
また、レインボーアライアンス沖縄共同代表の砂川秀樹氏はLGBTを捉える世間の視線にも触れた。
砂川さんは「LGBTや同性愛に関することが、人権にはそぐわないと考えている人が多い。また、性同一性障害は『障がいで致し方ない』というイメージが強く、同性愛は『趣味・趣向』という考え方が強いと思う」と指摘し、LGBTを取り巻く課題を粘り強く伝えていく必要性を説いた。(前掲)
沖縄県の首都である那覇市は、昨年の「レインボーなは宣言」以降、LGBTへの理解を深める活動を実施し、渋谷区や世田谷区などに続き、「パートナーシップ制度」導入についての検討を進めてきた。そしてついに、今年の7月頃から同性カップルを結婚と同等の関係と認める「パートナーシップ制度」が実施されることになる。
この「パートナーシップ制度」は今年も全国で大きく動くとみられており、4月1日からは三重県伊賀市が導入、6月には兵庫県宝塚市で導入がなされる方針となっている。
このように、今後は首都圏だけでなく、日本全国からこの動きが活発になると予想される。
(※)調査は議員にLGBTやジェンダーに対する考え方を聞き、有権者の判断材料にしてほしいと実施。県議と全市町村議計691人に議会事務局を通して質問票を送り、119人から回答を得た。(前掲)
(写真=那覇市ホームページから引用。)