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一月もいよいよ中旬。春の新生活に向け、家探しを始める人も増えてくる時期です。
特に、二人で新しい暮らしを始めようと考えている同性カップルにとっては、「どのエリアに住むか」「どの物件を選ぶか」といった悩みが、早くも浮かんでくるのではないでしょうか。

一方で、同性カップルとして初めて物件を探す際には、思いがけない壁に直面することがあります。
「保証人はどうすればいいのか」「契約書の文言は自分たちに当てはまるのか」「そもそも断られてしまうことはないのか」――実際、 LGBTQ+ 当事者を対象にした調査では、住まい探しの過程でネガティブな経験をしたという人が約4割に上るといいます。

▶ 参考調査(株式会社ペンシル)


https://www.pencil.co.jp/release/20250612_02/

”住まい”という生活の基盤となる場面でのつまずきは、表に出にくいだけで、現実には多くの人が経験しているのです。
今回は、同性カップルが住まい探しで直面しやすい課題と、そうした壁を少しでも取り除き、安心して部屋探しを進めるために活用できるサービスや取り組みを紹介します。


同性カップルの部屋探しイメージ

同性カップルの部屋探しで起きやすいトラブルや悩み

先述した調査では、同性カップルが住まい探しの中で経験した具体的な「ネガティブな出来事」についても明らかになっています。

  • ・性のあり方を理由に物件の選択肢が減ることを感じたことがある

    13.1%〜55.2%

  • ・同居予定のパートナーに関係性をしつこく詮索されたことがある

    3.0%〜17.2%

  • ・性のあり方を理由に入居を断られたことがある

    5.4%〜27.6%

  • ・保証人の確保で困難を感じたことがある

    17.3%〜20.7%

※いずれも属性別割合(2025年6月時点)

どの属性においても共通して多く挙げられていたのが、「保証人をどのように確保するか」という問題でした。一般的な賃貸契約で求められる保証人とは、家賃の滞納などが発生した場合に、入居者に代わって支払い義務を負う立場の人を指します。そのため、保証人は「二親等以内の親族」とされることが多く、親やきょうだいなどが想定されるケースが一般的です。一方で、カミングアウトをしていない場合や、家族に事情を説明しにくい場合には、こうした親族に保証人を頼むことが難しいケースも少なくありません。

また、同性カップルとして部屋探しを行う際、「同棲」ではなく「ルームシェア」として物件を探さざるを得なくなる場合もあります。しかし、同棲とルームシェアでは想定される暮らし方が異なるため、適した間取りが変わってしまったり、希望していたエリアや物件、予算を諦めざるを得ない状況につながることもあります。

偏見だけではない、賃貸審査の仕組みという壁

具体的な事例として、ある不動産会社が、契約申込みの同意書に「LGBTの方は家主への相談が必要になる」と記載しており、コミュニティ内で問題視されたことがありました。こうしたケースは、住宅市場における見えにくい偏見の存在を感じさせる場面とも言えます。

一方で、すべてが偏見によるものとは限りません。法的に婚姻関係を結べない同性カップルの場合、不動産会社や大家側が「万が一、どちらか一人になった場合、家賃の支払いは継続できるのか」という点を重視するケースもあります。
賃貸審査では家賃の支払い能力が重要視されるため、その仕組み自体が、結果として同性カップルに不利に働くこともあるのが現状です。

同性カップルが安心して家探しを進めるために

こうした状況の中でも、同性カップルが安心して住まい探しを進めるための制度やサービスが少しずつ広がりを見せています。

LGBTフレンドリーな物件を探せる専門サービス

LIFULL HOME’Sでは、「LGBTQフレンドリーな物件」を探せる検索機能が用意されており、専用のタグを使って物件を絞り込むことができます。
また、賃貸だけでなくマイホームの購入を検討しているカップル向けに、「LGBTQマイホーム講座」や個別相談も実施されています。二人のライフプランに合わせた住まい選びをサポートする取り組みです。

また、「SUUMO for LGBT」は、不動産・住宅情報サイトSUUMOが運営する取り組みの一つで、「LGBTフレンドリー」な物件をまとめて掲載・公開しています。これらの物件は、「LGBTであることを理由に、入居の相談や入居そのものを断ることはない」と明示している点が特徴です。物件情報とあわせて、入居相談時の姿勢が事前に示されているため、安心して部屋探しを進めやすい選択肢の一つとなっています。

住宅弱者を支援するプロジェクト

100mo!プロジェクトは、高齢者、外国籍の方、LGBTQ+、障がい者、シングルペアレントなど、住まい探しで困難を感じやすい人々を支援する取り組みです。
住宅市場で不利になりやすい立場にある人々にも、安心して暮らせる住まいを届けることを目的としています。

終わりに

同性カップルの家探しには、今もなお課題や壁があります。しかし、現状を知り、利用できる制度や支援サービスを把握しておくことで、不安やトラブルは減らすことができます。
「初めての同棲」や「春の引っ越し」に向けた準備で、不安になることがあれば、ぜひ制度やサービスを積極的に利用してみてくださいね!

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